「皿回し仕事人」 – マルチタスク人財2 –

 より難しいマルチタスクが皿回しだ。

 なぜならば、全体のバランスを見ながら個々の皿の回転時間を予測し、落下という最悪の事態になる前に回転を復活させ、全体を安定稼動させなければならない。

 落ちそうな皿があってもぎりぎりまで手をいれない方が、他のタスクを処理できるので、効率が良い。リスクを取りすぎて、小刻みに回し続けると、同時に回せる枚数が少なくなってしまう。

 仕事と同じで、今後の流れを読み予測を立て、優先順位を決めて処理していく必要がある。優先順位が加味される場合、それぞれの皿の価値が考慮されると考えてよい。

 経験が深くなればなるほど皿の回転時間に対する予測が正確になり、どの皿を大切にしなければならないかを考えながら、できるだけ多くの皿を回していくことが「仕事のできる人」である。ビジネスパーソンと皿回し芸人の異なる点は、優先度の低い皿は割っても良いところかもしれない。皿回し芸人の場合、1枚でも割ると一気にそのパフォーマンスの価値が下がるが、仕事の場合、上手に無視してしまう、またはリターンが少ない仕事は捨ててしまうということも必要である。「知恵を絞って捨てること」は戦略であるので、これも「仕事のできる人」にとっては重要なスキルである。目先のことに追われて、大切な仕事をやり残しては、ローパフォーマーになりかねない。

 ときどき、いくつもの仕事が立て込んで、余裕なくぎりぎりの状態にあるとき「皿回し状態」と表現するが、なんとか回せているのであれば「仕事ができる」ことの置き換えでもある。

 マルチタスクと優先順位、ビジネスパーソンにとって重要ですね。

 P.S. 「脳のトレーニング」で聖徳太子というゲームがあり、同時に複数の会話が流れて、それを聞き取るゲームですが、意味があるのかなあといつも思っています。効果はあるのでしょうか?

「行政のリーダーシップ」 – 被災地復興 –

 東北の復興工事が随分遅れていると言われています。

 予算制度の障壁、地元利権との調整、被災した土地や企業の計画遅延など、簡単に前へ進めない状況があることはよくわかります。
 ただ、情けないのは、東京を含め、被災地以外の地域では、平然と工事が行われていることです。しかも誰が見ても今日・明日に実施しなければならない工事は少なく、予算消化のためなのか、とても理解できません。

 このような非常事態こそ、総理がリーダーシップを発揮し、困っている人々を助けるべきと考えます。通常のオペレーションをするだけであれば、リーダーシップは不要で、マニュアルがあればいいのです。素人考えですが、下記のような意思決定は取れないのでしょうか?

– ライフラインと安全保障に関わる工事以外は全て一旦凍結
– 凍結された工事のキャンセル料や変更費用を試算
– 多少費用増が発生しても、できる限り、被災地復興工事に振替
– 凍結できない工事の優先順位づけ
– 凍結された予算の審議と次年度以降優先順位への反映

 ダム建設や、築地市場の移転計画、その他遅延が発生している計画は沢山あるのですから、少しぐらい遅れても我慢できる意思決定は山ほどあります。

 まだ仮設住宅で困っている人、移転問題で悩んでいる人が沢山います。まずは日本の全ての英知とパワーを被災地復興に振り向け、通常のスピード以上で改善していくべきです。計画を変更するのですから、関連計画は狂い、効率や生産性は落ちます。しかしこれが痛みを伴う復旧ではないでしょうか。

 「予算制度はそんなに簡単ではない。」、「慎重に議論していかなければならない。」などの言葉はリーダーから期待しておらず、長期的な展望と人の痛みを理解し、リーダーしかできない意思決定していくことを切に望みます。

P.S.
この思い、野田首相を批判しているのではありません。むしろ真面目でひたむきな姿勢は評価できます。自分および自党のこと、選挙の雲行きしか考えない議員より、よっぽどマシ。誰が首相になっても大きく変われないのであれば、むしろ真面目な方にリードしてもらった方が安心です。この非常事態を強いリーダーシップで乗り切り、次に国際社会への問いかけや参画・貢献を行なっていけば、必ず各国から一目置かれます。